「暮砧(ぼちん)」
朝、テレビで新漢詩紀行を見ていたら、杜甫の秋興が出てきた。その詩の末節に、「白帝城(はくていじょう) 高くして暮砧(ぼちん)急なり」が出てきた。意味は「白帝城が高くそびえ、夕方のきぬたの音がせわしげに聞こえてくる。」という意味である。「砧(きぬた)」を漢字辞典で調べると、「木づちで布を打つときに用いた木や石の台。また、それを打つこと。」、由来には、「衣板(きぬいた)の転」と出ていた。私は今まで、砧はてっきり打つ方、つまり木づちの方と思っていた。台の方とは思わなかった。何事にも辞書をしっかり引かねばと、改めて自分を戒めた。