漢字を逆から読む「為替(かわせ)」
読売新聞のなぜなぜ日本語というコラムの記事が興味深かったので掲載します。
漢字を逆から読む「為替(かわせ)」
経済の記事でしばしば登場する言葉に「為替」があります。金銭の受け渡しを
するのに、現金の代わりに手形や小切手などを用いて行うやり方で、読みは
「ためがえ」でなく、「かわせ」です。なぜ、そんな風に読むのでしょう。
「為」=「かわ」、「替」=「せ」ではありません。読みを割り振るとしたら、「為」
=「せ」、「替」=「かわ」です。「替(かわ)す(取り替えること)」という言い方に
なり、「せ」(「する」の意)に「為」の字を当てたものです。漢字の順序と日本語
で読む順序が逆になっているのです。
昔の手紙の文章では、「被下」(くだされ)、「被為人」(いらせられ)のように、
「為」を「せ」、「被」を「る・らる」と書き、ひっくり返して読む習慣がありました。
「為替」には、そうした昔の書き方の名残があります。
常用漢字表には「為」は漢字1字の読みに「い」のほかに、特別な読み方
をする言葉として「為替」が載っています。
なお、通貨の違う外国との取引に用いられる外国為替は略して「外為」と言
います。「為替」という言葉の成り立ちを知ると、ちょっととまどうかもしれませ
んが、これはそのまま「がいため」と読んでください。 (関根健一)
勉強になりました。
漢字を逆から読む「為替(かわせ)」
経済の記事でしばしば登場する言葉に「為替」があります。金銭の受け渡しを
するのに、現金の代わりに手形や小切手などを用いて行うやり方で、読みは
「ためがえ」でなく、「かわせ」です。なぜ、そんな風に読むのでしょう。
「為」=「かわ」、「替」=「せ」ではありません。読みを割り振るとしたら、「為」
=「せ」、「替」=「かわ」です。「替(かわ)す(取り替えること)」という言い方に
なり、「せ」(「する」の意)に「為」の字を当てたものです。漢字の順序と日本語
で読む順序が逆になっているのです。
昔の手紙の文章では、「被下」(くだされ)、「被為人」(いらせられ)のように、
「為」を「せ」、「被」を「る・らる」と書き、ひっくり返して読む習慣がありました。
「為替」には、そうした昔の書き方の名残があります。
常用漢字表には「為」は漢字1字の読みに「い」のほかに、特別な読み方
をする言葉として「為替」が載っています。
なお、通貨の違う外国との取引に用いられる外国為替は略して「外為」と言
います。「為替」という言葉の成り立ちを知ると、ちょっととまどうかもしれませ
んが、これはそのまま「がいため」と読んでください。 (関根健一)
勉強になりました。